何らかの疾患を抱えるのは、身体に限ったことではありません。心の病を抱えた場合、多くの人々は精神科や心療内科などを受診するでしょう。精神科とは、患者の心の病の改善のために医療行為や指導を行う場所です。統合失調症や躁うつ病、人格障害に神経症、アルツハイマー症などといった疾患を抱えている人が主に受診します。精神科にかかわる職業は、様々です。精神科医だけが精神疾患を患った患者と向き合うと思われがちですが、そのようなことはありません。精神科医以外にも、精神科の疾患に特化した知識と技術を持つ精神科看護師がいるほか、精神科のソーシャルワーカーなども存在しています。疾患の改善に繋げるべく、精神科ではさまざまな職業の人々が連携して働いているのです。

精神科にかかわる職業は、様々な年齢の患者と接するほか、疾患が目に見えることも少ないため、ほかの診療科の医師などとは異なるアプローチを必要とすることがあります。そのような精神科にかかわる職業の人には、いくつかの適性が存在しています。1つが、長期間患者と向き合い続けることができることです。精神疾患というものは、改善に長い期間がかかり、場合によっては完治は難しいことも珍しくありません。それらの人々と根気強く向き合い続けることが必要となります。また、時に患者は長期間の治療でモチベーションが下がってしまうことも。そのような患者にも粘り強く付き合うことができる精神的なタフさも重要でしょう。

このほか、鋭い観察眼を持っていることも求められます。精神にかかわる疾患は、患者が意識していないことも読み取らなければなりません。常に患者を観察し、違いを察知する観察眼を持っていなければ、結果を出すことは難しいのです。